
雰囲気ゲーとして有名な「風ノ旅ビト」のストーリーを考察・解説しました。
ネタバレ無しのゲーム紹介はこちらから。
もともとサウンドトラックの情報を紹介するために書きましたが、ゲームの概要も以下の記事に書いていますのでぜひ。
はじめに

れんじゃくです。ストーリー重視派の自称考察系ゲーマーです。
さて、今回は風ノ旅ビトを久しぶりにプレイした際の考察をシェアしたいと思います。
風ノ旅ビトのストーリーは一言でいうと
あれこれ考えた結果、

風ノ旅ビトって「『超壮大な還元プログラム』の実行記録」だな
という結論になりました。ポイント10倍付いて超お得!とかの還元ではありませんよ。
「一度抽出したエネルギーを、あるべき姿に戻す」という意味の還元です。
例えるなら、「電力を化石に戻す」みたいな?(戻しすぎ?)
どうでしょう、これだけ聞いて「たしかにそうかも」と思われる方はいるでしょうか。
以下、順を追って解説していきます。(長くなりそ…。)
登場人物
今回の考察での登場人物をご紹介します。

操作キャラクター。空を飛びながら様々な仕掛けを解き、山頂へと向かっていく。
「白ビト」より体は小さくて身軽そう。
赤ビトの正体についての考察は別記事で紹介させて下さい。

この世界で一大文明を築いた種族。実体はゲームでは登場しない。
各地に設置した投影装置?を通して、赤ビトにこの世界の歴史や旅の目的地について教えている。
この白ビトに関しても、実はすごいズル賢い人達なんじゃない?とか諸説ある。(私の中では)

赤ビトの呼びかけに応じて手助けしてくれる。
以上の3名が登場人物です。では次からは「『超壮大な還元プログラム』の実行記録」と考えた根拠をいくつかお伝えします。
白ビト達はある種のエネルギー問題に直面していた
白ビトが見せる映像では、白ビト達の小さな布との出会い、そして文明の発展から終焉までが映し出されます。

どうやら初めは、龍のような形状の乗り物を作りその中に布を入れて移動手段として活用していたようです。



白ビトは小さな布を活用することができる高い知能を持っていることが分かります。
その後白ビトたちは何らかの方法で赤い布を大量に捕らえることに成功し、そこから山の光と同種の光を生成することにも成功します。



光は様々なものを白ビトにもたらしました。栄華を極めたと思われた文明ですが、小さな布たちが枯渇するという事態に陥ってしまいます。

この後、小さな布を巡った白ビト達同士の戦争も起こり、多くの白ビトが亡くなって、為す術もなく白ビト達の文明は消えていった…というのが大筋です。
白ビトは赤ビトの存在を認知し、行動を把握していた
今回「風ノ旅ビト」で一番の違和感となり今回の考察に至ったポイントです。
寺院での演出から、どうも白ビト達は、赤ビトのことを元々知っているし、今まで何をしてきてこれから何をするかもわかっているみたいなんですよね。

「白ビト」に対する最初の印象としては、自分たちの文明が消滅しかかっているから、歴史・過去の過ちを後世の他の誰かに伝えようとしているんだろうなーくらいにしか思っていました。

ですが、よくよく考えると、寺院での数々の演出ってその前提だと全く辻褄が合わないんですよね。
寺院には多数の光る壁画があります。

壁画を開放すればするほど、「これってもしかして自分たち(赤ビト)と同じ…?」と気づかせる演出ですね。
ですがこれでは色がわからないので、必ずしも同一人物のことを描いているとは言い切れません。
で、最後にカラー映像を見て「やっぱり自分たち(赤ビト)だ!」と分かります。

で、今までは自分たちの旅路を振り返るだけで終わってたんですが、今回のれんじゃくは一味違います。

なんで赤ビトのこと知ってるの????
という疑問が湧いたわけです。
考えられるのは、以下の3つ。
実際のところ、これら3つの選択肢から1つに絞ることはできないのです。(解釈の多様性…!)
ただ、1つ目のリアルタイムは個人的にはちょっと違うんじゃないかなと思っています。
そもそも、各地に白ビトの石像?を置いて映像を見せているというのは、いわば「システム化」「無人対応」なわけでして。

そういうことを考えている人たちが、わざわざリアルタイム対応なんてするかなあ…?という。
まあ、極端に個体数が減っているから寺院にリソースを割きたいという可能性もあるんですけどね。
白ビトがまだいるのか?いないのか?は一旦置いて、「白ビトがあらかじめ赤ビトの存在を知っていた」「白ビトが見せる映像は全て事前に作られたもの」という方向で考えていきます。
で、今までの旅路が正確に描かれているということは、「赤ビトの存在は自分が初めてではないかもしれない」「そして”前の”赤ビトも、どうやら自分と全く同じ道を進んでいるらしい」という気付きに繋がります。

これらは、「風ノ旅ビトはループものである」ということを示唆しているように感じます。
白ビトは赤ビトを明らかに誘導しようとしている
白ビトの映像で自分たちの正確な旅路を見せられて驚いたのもつかの間、白ビトは未来の道筋まで示してくれちゃいます。

今まではあまり感じることのなかった、「白ビトの意思・意図」がここではっきりと示されます。
しかも、他の誰でもない、赤ビトに対する意思です。
ただ、個人的には赤ビトは最初から山頂を目指していたんじゃないかなとも思っています。

その理由は、このゲームの冒頭、タイトルが出るシーンです。
手前に大量の墓があったり、他にも気になるところは色々とあったと思いますが、赤ビトはそこを目指すかのように山頂を真っ先に見つめてい(るような気がし)ます。
赤ビトにはエネルギーを吸収する能力がある
寺院で白ビトの映像(最後の映像)を見ようとすると、いつもとは違った演出が見られます。


この光、寺院に入る手前にあった障壁と色味がほとんど一緒です。

おそらくこの障壁は戦争時代に使われていたものでしょう。
つまり、白ビトがかつて利用していたエネルギーの残り物を赤ビトはその体に吸収できるということになります。

これにより赤ビトはパワーアップ…ということにはならないみたいなので、この時吸収した光は、後で何か別なことに利用されると推測されます。
赤ビトが山頂にたどり着くと、山から流れ星が飛び出す
赤ビトが山頂の光の中へ消えていった直後、エンディングが始まります。
山から1つの流れ星が飛び出します。

この流星と、山頂に到達した赤ビトに直接の関係があるのかははっきりしませんが…
ただ、山頂に着いた演出の直後に流星が飛び出すので、きっと何かしらの関係はあるはず!
さて、この流星は一体何でしょうか。
エンディング中では、流れ星はこれまでたどった道を順に戻っていき、最後は赤ビトが生まれた地点へと落ちていく様子が描かれます。

とはいえ、落ちた地点すらもはっきり見せないところがニクい演出…。ですが、「流れ星はゲームスタート地点に戻り、再び赤ビトとなる!」という考えを取りたいと思います。
そして、「風ノ旅ビトはやっぱりループものだった!」ということになるわけですね。
さらに流れ星に関しては、エンディング以外でも登場する場面があります。砂漠のステージです。


分岐した流れ星が落下した地点に光るシンボルと、多数の小さな布が出現します。
光るシンボルとは、触れると赤ビトの飛行時間が強化されるアイテムですね。

流れ星は、赤ビトの次の旅をラクにするアイテムを各地に配りつつ、小さな布も各地に新たに生んでいるという事になります。
まとめ
以上の点から、私はこの「風ノ旅ビト」のストーリーを以下のように結論づけました。
風ノ旅ビトの一連のストーリーは、小さい布の枯渇問題に直面した白ビトが考案した「エネルギーの還元プログラム」1周分の顛末である。
<プログラムの流れ>
すでに利用済みのエネルギー(寺院の光)を赤ビトに吸収させて、山に持ち帰らせる。山から発した流れ星は、光るシンボルと小さい布を各地に生みながら、スタート地点へと戻って再び赤ビトが生まれる。
このプログラムを何周も行う(+同時多発的に世界中のプレイヤーがこのゲームをプレイする)ことで、この世界の小さい布は増えていく。
ところで、白ビトたちはこのプログラムを一体どうやって思いついたのでしょうか?
そして、このプログラム成功の鍵を握る「赤ビト」は一体何者なのでしょうか?
ラスト目前のシーンに現れる「6人の白ビト」、彼らの正体は?
これに関しては、次回の考察記事でお話したいと思います。
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