大逆転裁判2 重厚なストーリー振り返り+考察 その1(ネタバレ注意)

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大逆転裁判2を感想や考察も時折交えながら振り返ります。
既プレイだけどどんなストーリーだったっけ?という確認にでもお使いください。

大逆転裁判1をプレイしている前提でのストーリー振り返りとなります。
また、一部に逆転裁判シリーズ全体のネタバレを含みます。
シリーズ未プレイで今後プレイ予定のある方はご覧にならないほうが良いかもしれません。
ネタバレ無しの記事は以下です。

こちらは前編第1話〜第3話の振り返り記事です。後編第4話、第5話の振り返りは以下の記事をご覧ください。

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大逆転裁判2の概要を15秒で

大逆転裁判2は、逆転裁判スピンオフ作品「大逆転裁判」の続編にして完結編です(恐らく)。

帝都倫敦で繰り広げられる大法廷バトル&探偵アドベンチャーゲームです。
主人公はあの成歩堂龍一のご先祖様、成歩堂龍ノ介。
 
舞台は明治時代辺りと思われます。(産業革命、文明開化などのワードから推測)
BGMや全体のUIの雰囲気なども、明治時代のモダンな感じがイメージされてとっても好きです。
 
ただし実際のロンドン万博は江戸時代に行われているなど正確な年代は一致しません。

登場人物の夏目漱石さんもロンドン万博の時点では未だ生まれていません。
あくまでフィクション。

大逆転裁判1で残った謎

さて、大逆転裁判1ではいくつかの謎が残っていました。

①最終話で暴かれた英国政府の極秘打電通信の内容に「アソウギ・K」「ジョン・H・ワトソン」「A・サッシャア」「T・グレグソン」の名前が入っていたこと

②アソウギの英国行きの「使命」とは一体何なのか

アイリスちゃんのパパが誰なのか

④バンジークス卿は本当に「死神」なのか

⑤バンジークス卿の日本人嫌いのルーツは何なのか

⑥シャーロック・ホームズの冒険の未発表原稿である「バスカビル家の犬」について、スサトさんがなぜか知っていたこと

⑦ジョン・H・ワトソン教授殺害事件の犯人「ジェゼール・ブレット」の正体

…ぱっと思いつく範囲だとこの辺でしょうか。
 
結構多くの謎が残ったなーという感じがしますが、
これらは本作ですべて解き明かされます

 
個人的にこの作品の雰囲気がめちゃくちゃ好みなので
できれば続いてほしいなーという気持ちがあるのですが、
 
ここまで丁寧に解き明かしてもらっちゃったら次はもうない気がしますね…。
嬉しいような、複雑な気持ち。

時系列順に振り返ります

今回は時系列順に「第2話→第1話→第3話以降」と振り返りつつ、
伏線となっている描写に関しても触れていこうかと思います。

逆転裁判6と違って、第1話~第5話の内容が密接に関係しあっているためです。
逆裁6は第5話を中心に振り返れば大体大事なポイントが押さえられたんですよね…。
 
大事そうな描写メモしていたら、第1話からかなりの量になってしまいました…

ちなみに逆転裁判6のストーリー振り返りはこちらです。

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第2話 吾輩と霧の夜の回想

第2話で判明することは以下のとおりです。

・夏目漱石さんは大逆転裁判1 第4話ブライヤーロード事件のすぐ後、ペテンシー殺害未遂事件(第2の下宿事件)の被告人になった。

・呪われた下宿の「呪い」は、ペテンシーによる上階の人間への嫌がらせ行為だった。

・バンジークス卿は日本人に対する強烈な敵意がある。

・下宿の2階には以前死刑囚が住んでいて、「バスカビル家の首輪」が隠されていた。

首輪はホームズさん、ミコトバ教授両名にとって知られては都合が悪いものだった。

第2話導入

成歩堂さんは大逆転裁判1の最終話で、大英帝国の国家機密を暴露しかけたために
その処分として法廷に立つことを禁止されていました。
 
法律事務所としては暇?な時間が流れる中、スサトさんからの手紙が届きました。
 
第2の下宿事件」をミコトバ教授が知ったことで、
スサトさんに嘘の電報を打って日本に呼び戻したらしい…と書かれています。
そこで事件について振り返ることにした、という流れでした。

 
時系列的には大逆転裁判1の時点で発生した事件ですが、
ホームズさんによってこの事件は発表を禁じられていたため、私達プレイヤーは知らなかったということです。
 
この事件が起こった間接的な原因は「バスカビル家の首輪」なのですから、
「バスカビル家」から成歩堂さんたちを遠ざけたい
というホームズさんとミコトバ教授の考えが見て取れます。
(詳しくは第5話で明らかになります)

ペテンシー殺人未遂事件と呪われた下宿の真相

・被告人:
夏目漱石
 
・被害者:
ウィリアム・ペテンシー

・死因:
ガス管に塗布された毒物の経口摂取(致死量に至らず未遂)
 
・真犯人:
ビリジアン・グリーン
 
・動機:
かつて婚約者の命を奪われたことに対する復讐

大逆転裁判1の頃から、漱石さんが住んでいた下宿は「呪われた下宿」と呼ばれていました。
その真相は、ペテンシーが2階の住人を追い出すために行っていた度が過ぎた嫌がらせでした。
 
2階には凶悪な強盗殺人犯が遺した「エモノ(バスカビル家の首輪)」が隠されていました
獄中でその鍵を譲り受けたペテンシーは、なんとかして住人を追い出そうとしていたのです。
 
 
ペテンシーさんは部屋にあるガス管を強く吹くことによって生じる不具合を利用して、漱石さんの前の住人を窒息死させています。
その住人がビリジアン・グリーンさんの婚約者だったのです。
 
そうして、復讐という動機を持ってビリジアン・グリーンさんはペテンシーの部屋に侵入。
ガス管に毒物を塗りつけたのです。

バンジークス卿の「敵意」

大逆転裁判1に引き続き、今作でもバンジークス卿の態度からは「日本人嫌い」が溢れ出ています。
この態度はストーリーの根幹に関わってくる重要なポイントです。
具体的にバンジークス卿の過去に迫るのは第3話以降です。
 

ビリジアン・グリーンさんは最後まで冷静さをほとんど失いませんでした。
そもそも自殺しようとしていたわけなので、事件についても達観していたのかもしれません。
この事件の真相が明らかになった後の自分の人生について、開廷中はずっと考えていたのだと思います。
 
「生きるべきか、死ぬべきか。それが問題だ。」・・・でしたっけ。
本当に。難しいですよね。

 
すべての真相が明らかになった後のビリジアンさんの発言です。
この時点までは本当に、生きるか死ぬか迷っていたのでしょう。
 
このあとの成歩堂さんの発言が本当に…ニクいこと言うなあと。
お気に入りの場面の1つです。

僕は・・・あなたが、今。生きていてよかったと思います。
・・・そして。毒を飲んだペテンシーさんが、一命をとりとめたのも
あなたにとってよかった・・・僕はそう思いたいです。

大逆転裁判2 第2話 成歩堂龍ノ介の台詞より

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第1話 弁護少女の覚醒と冒險

第1話で判明することは以下の通りです。
意外とこの時点でかなり重要なポイントが判明しています。

・スサトさんは、英国にいてはまずい理由があり嘘の電報で日本に呼び戻された。ミコトバ教授曰く、その理由は英国外交に関わる機密とのことだった。

・マメモミ記者はジョン・H・ワトソン殺害事件の影に日本と英国の取引があることを知った。

日本と英国の取引には「留学生」が関係しており、ジゴク判事とミコトバ教授は事情を知っているようだった。

・ジェゼール・ブレットはマメモミ記者に殺害された。

第1話冒頭

第2の下宿事件の後、スサトさんはミコトバ教授によって急遽ロンドンから日本に呼び戻されることになります。
 
「原因不明の高熱により日に日に衰弱している」
 
という内容の電報でしたが、大逆転裁判2冒頭では元気な姿のミコトバ教授が現れます。
つまり、スサトさんには嘘をついて日本へ呼び戻したということがここで明らかになります。

この行動の真意は後々明らかになりますが、成歩堂さん・アイリスちゃんたちを「バスカビル家の犬」事件の真相から遠ざけるためでした。
この時点では「英国との外交上の機密」として教えてもらえませんでした。
より本質的には、「友人・ホームズとの約束を守るため」という個人的な事情だったわけですが。 

ところで本作のオープニングムービーは、スサトさんがアソウギのお墓に向かっているシーンでした。
ミコトバ教授が亡くなったのかと勘違いした人もいたと思います。
すごく海のよく見える、切り立った崖のようなところにお墓があるようですが
御琴羽家って一体どこにあるんでしょうね?笑
当時の東京周辺の地理的環境を本気で調べたら、それで一本記事が書けそうです。
やりませんが。

スサトさん、美少年弁護士として法廷デビュー

今回の第1話の被告人は、スサトさんの友人である村雨葉織ちゃん。
目がキラキラしていて、動きも可愛らしくて…
今作初登場勢の中で一番好きなキャラクターです。

被害者は大逆転裁判1でもナゾの存在だった、ジェゼール・ブレット
お、お前…死んだのか!という感じですよね。

英国からの留学生でありながら、ジョン・H・ワトソン博士を日本で殺害
動機は依然として不明。
失効されたはずの領事裁判権発動によって、日本では裁かれず、上海に移送予定
という訳ありすぎる女性の死…。
英国との外交関係に響くため引き受ける弁護士はいませんでした。

そこで立ち上がったのが友人のスサトさん。
なんと男装して弁護するという、かなり大胆な手段に出ます。
ミコトバ教授は意外にすんなり受け入れている感じがしますが、本当にこれで良いのか…?笑

今思うとこの事件、考察の余地があって
「なぜミコトバ教授はスサトさんに法廷へ出ることを許したのか?」
「この法廷の裁判長、ジゴク判事はなぜスサトさんが法廷に出ることを秘密裏に許したのか?」
この辺りを考えると結構面白そうです。

ジェゼール・ブレット殺害事件

・被告人:
村雨葉織
 
・被害者:
ジェゼール・ブレット
 
・死因:
極秘開発中の劇薬による中毒死
 
・真犯人:
豆籾平太(マメモミ記者)
 
・動機:
被害者についての記事が上層部に握りつぶされてしまったため、自分の手で正義を貫こうと犯行に至った。

この事件は、「権力に守られ日本で裁かれない殺人者」と「真実を追い求め正義を貫くジャーナリスト」の2人が激突する話です。
 
第1話ということもあり細かく描写がされていないので
どこまでが偶然でどこまでが意図的だったのかはいまいちはっきりせず、
本作で一番謎が残った事件のように思われます。
 
全てに何かしらの意図があったという前提で、時系列を自分の考察も交えつつ考えました。

マメモミ記者、ジョン・H・ワトソン殺害事件の影に隠蔽された事実を知る

「ジョン・H・ワトソン殺害事件の犯人、ジェゼール・ブレットは日本で裁かれない」
この情報をどこからともなくキャッチしたマメモミ記者は独自調査を実施。
マメモミ記者はその調査の末、事件の影に隠蔽された事実を見つけた、と言っています。

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上層部によって記事は握りつぶされた

実際のところ、どこまでの情報を掴んでいたのかは不明ですが、
事件の背後に、英国と日本の間で特別な取引があった」という点については何かしらの根拠があったようです。
そして、閉廷後のやりとりで「留学生(アソウギ)が蒸気船で命を落とした後、遺体が消えてしまった」という点についてもキャッチしていたことが分かります。言い切る前にジゴク判事に投げ飛ばされてしまいましたが。
勘の良すぎる人ならこの時点で「特別な取引」には「英国と日本の留学生」の存在があるというところまで考えが至るかもしれません。

 
しかしながら、それについての記事は上層部で握りつぶされてしまいました。
 

完全に余談ですが
「ブンヤ」の人事評価体制やお給金のシステムがわかりませんが、
こうなった場合タダ働きとか、評価が下がるとかになってしまうんでしょうか。
真実を追い求めるというのもなかなかリスクのある行為ですね。
というかこれって案外、今のメディアにもある根深い問題だったりして。

(一応但し書きしておくと、当方メディア関係者ではありません。)

夏目漱石氏の密着取材とミコトバ教授との対談セッティング

その後マメモミ記者は、英国留学から帰ってきた夏目漱石氏に密着取材していました。
そして、「英国留学」つながりでミコトバ教授との対談も行われました。
 
これはマメモミがジェゼール・ブレットに関わる機会を狙った意図的なものと思われます。

マメモミ記者、極秘開発中の劇薬について知り盗み出す

対談中、ジェゼール・ブレットは突然、開発中の劇薬について夏目漱石氏に紹介しては、とミコトバ教授に提案しました。
 
この時、被害者ジェゼールの運命は決しました。
マメモミ記者は劇薬について知り、記事のためこっそりと盗み出したことで、のちにこれが意図せず凶器として使用されることとなりました。
ただ、このジェゼール・ブレットの提案の真意がまったくもって不明です。
 
そもそも劇薬は極秘開発中のため、情報を漏らすことは普通ありえない。
しかもその手の話に詳しいわけでもない漱石さんに話してもなんの意味もない。
あえて記者に情報を聞かせたとしか考えられません。

ジェゼール・ブレットは一行とともに海水浴、そして事件発生

さらにジェゼール・ブレットの謎の行動は続きます。
突然、最後に海水浴へ行きたいと言い出したのです。
一体何のために…
 
恐らく、劇薬を持ったマメモミ記者を誘い出すためと思われますが、
結局、劇物で何をしたかったかは謎のままです。
 
ここからは完全に推測ですが、
ジェゼール・ブレットはあえて自分から事件を誘うような行動をしています。
現場の掘っ立て小屋にマメモミ記者が現れると、
ジェゼール・ブレットはかなり攻撃的にマメモミ記者を罵っています。
 
極東のおサルさん
下衆で低俗
何も出来ない、愚かで、哀れなイキモノ
 
という言葉を投げかけ、マメモミ記者の神経を意図的に逆なでしているようです。
普通劇薬を持っていると思われる相手に対して、そのようなことはしません。
 
とにかく、劇薬をその場に出させようとしている意図があるように思われます。
それによって命を落とすのは誰を想定していたのかは、わかりませんが…。
 
マメモミ記者は一旦現場を後にし、現場の裏側に張り付いていました。
その後、ハオリちゃんが現場の小屋に入ります。ジェゼール・ブレットと毒薬を盗んだ盗まないという言い争いを始めたタイミングで、潜んでいたマメモミが小屋裏側から犯行に及びます。

そしてマメモミはハオリちゃんに罪をなすりつけるのです。

スサトさんは英国に再び戻ることに

裁判では無事ハオリちゃんの無実を証明し、ここで初めてジゴク判事が登場します。

「今日の判決を受けて、早急に対策を練らねばならん」
という何やら意味深な言葉を残して、ミコトバ教授とさっさと行ってしまいました。
 
これは「英国と日本の取引」にジゴク判事が絡んでいることの伏線です。
ミコトバ教授もそれに協力しているようでした。
 
そしてその後、国際科学捜査大討論会のために、スサトさんは再び英国へ行くことになります。

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第3話 未来科学と亡霊の期間

第3話で判明することは以下のとおりです。
この辺から情報盛りだくさんになってきます。

・バンジークス卿は意外にツッコミ上手で思いやりのある人物。成歩堂さんに出会って、自身の変化を感じている。

・バンジークス卿に検事見習いとして「従者」が付けられる。ヴォルテックス卿の言いつけのようだ。その正体は記憶を失った亜双義一真だった。

・エライダ・メニンゲン殺害事件は、解剖医ドクター・シスによるドライバーでの犯行。装置の落下で死にかけていた被害者にとどめを刺した。

・ジーナちゃんは刑事見習いとしてグレグソン刑事の元で働くことになった。グレグソン刑事は近々パリ警察へ転勤することになり、すべてが終わるまではジーナちゃんも同行させるという。

・エライダ・メニンゲンはスコットランドヤードの「死神」の餌食となったが、ジーナさんや夏目漱石さんなど、例外も存在する。

・「プロフェッサー事件」はバンジークス卿の兄を始め、高貴な人物が連続して殺害された事件。極秘裁判で犯人の名前や顔も公表されていなかったが、アソウギの父親である亜双義玄真と判明。

・亜双義玄真はバンジークス卿が当時最も信頼を寄せる日本人であったが、プロフェッサー事件により裏切られたため、日本人への敵意を持ち始めた。

・亜双義玄真は死刑執行後、埋葬されたにもかかわらず翌明け方に蘇ったのをイーノック・ドレッバーに目撃されている。

第3話冒頭

ロンドン万博会場でバンジークス卿が襲撃されたというニュースから始まります。
 
バンジークス卿には、彼が起訴して無罪になった人物は必ず命を落とすという「死神」のウワサがあります。
そのため大規模な犯罪組織から命を狙われることもあり、珍しい話ではないといいます。

新聞の画像で分かりましたが、バンジークスは「Van Zieks」と書くそうです。

 
そしてまた、「死神」伝説を裏付けるように犯罪組織の王が命を落としたとのニュースが。
被害者の名前はエライダ・メニンゲン。万博のとある実験で亡くなってしまったといいます。

バンジークス卿の「変化」と従者

第3話ではバンジークス卿の執務室へ初めてお邪魔します。
法廷以外でコミュニケーションを取るのはほとんど無かったと思うので非常に新鮮なシーンです。

執務室の物を片っ端から調べていくと、ボケ倒す成歩堂さん&アイリスちゃんに的確にツッコミをしてくれます。
どことなく、DL6号事件以降の丸くなってきたミツルギさんを彷彿とさせます。
バンジークス卿って案外普通の人?という気がしてきますね。

また、バンジークス卿の法廷で無罪になった夏目漱石さんが元気かどうかも心配していました。
微笑ましいシーンの1つです。

本人も、内面の変化に自覚があるようで、「貴様に出会ってから、何かが変わったのかもしれぬ。」と話します。


そして執務室の隅っこに正座する「従者」を発見します。
体罰ではなく、本人が望んでそうしているとのこと。
まあ、あれがジャパニーズスタイルですからね…

ヴォルテックス卿が従者を連れてきたそうで、顔に仮面をつけさせているのもヴォルテックス卿の言いつけだといいます。

この時点で、身のこなしに見覚えがあるという描写がされていますが、この従者は記憶を失った亜双義一真本人です。

ヴォルテックス卿は常々、予定調和的に物事がきっちりと進むことを良しとすると発言しています。
このときの「従者」は一体どのように配置され、どのように仕事をすることを考えていたのでしょうか。
恐らくこの時点で、この青年は本来の司法留学生であり、プロフェッサー事件の犯人の息子であるということは理解していたはずです。

かなり敵対されかねない危うい物件」だったと思いますが、それと同時に、何らかの事件を起こしかねない強い動機を持っています。罪をなすりつけるための「保険」としてそばに置いていたのかも知れませんね。

エライダ・メニンゲン殺害事件

・被告人:
ベンジャミン・ドビンボー
 
・被害者:
エライダ・メニンゲン
 
・死因:
ドビンボーのドライバーによる刺殺
 
・真犯人:
コートニー・シス
 
・動機:
プロフェッサー事件について、長い間被害者から脅迫を受けていたため。

ドビンボー博士の理論、技師イーノック・ドレッバーによる構築、エライダ・メニンゲンによる投資によって完成した瞬間移動装置がロンドン万博にてお披露目されました。
 
実際に装置を起動すると大爆発が起こり、実験に参加したエライダ・メニンゲン氏が、水晶塔で遺体となって発見されました。

この事件で、理論の提唱者のドビンボー博士が逮捕されました。
ドビンボー博士はバンジークス卿と旧知の仲のようで、この事件を通してバンジークス卿の友人思いが見える場面を何度も見ることが出来ます。

執務室でのナイスツッコミといい、バンジークス卿はこの辺りから一気に「親しみやすさ」が加速していきます。
びっくりするほど感じのいい人になっていくんですよね…。

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この事件はエライダ・メニンゲンが技師イーノック・ドレッバーに「イリュージョン」技師としての仕事を依頼することがきっかけとなります。
 
政府から補助金を騙し取るために、それらしい演出が可能な理論を選び、理論が実証されたと見せかけるための工作をするのが依頼内容です。

その手の依頼はこれまでもあったようですが、今回の依頼はイーノックにとって特別でした。
エライダ・メニンゲンはイーノックを社会的に抹殺した、因縁の相手だったのです。

当時学生だったイーノックは、墓荒らしのアルバイトで研究費を稼いでいました。
「プロフェッサー事件」の犯人が死刑執行された夜、ちょうど墓荒らしに来たイーノックは、偶然にもそのプロフェッサーの墓を荒らしてしまいます。
その時、なんと死刑囚が蘇ったという衝撃の出来事を目撃してしまったのです。

その出来事を取材したのが当時記者だったエライダ・メニンゲンでした。
唯一、目撃者を実名で報道し、それによって墓荒らしのアルバイトが学校にバレ、科学者としての未来を失ってしまいました。

そのときのことをメニンゲン氏は忘れ、イーノックに依頼したようです。
イーノックはメニンゲン氏の殺害計画を立てます。

瞬間移動に見せかけ、メニンゲン氏を装置の真下に落下させるというシンプルな殺害方法です。
そしてドビンボー博士に罪をなすりつけるため、ドビンボー博士の私物で事後工作を行うというものでした。
 
ただしそのためには監察医に協力を仰ぎ、遺体発見箇所と死因を偽る必要がありました。
幸か不幸か、イーノックは科学式捜査班であり監察医でもあるコートニー・シスを脅迫する材料を持ち合わせていました。
「プロフェッサー事件」の真実をダシに、シスを脅迫し死因の偽装と事後工作を行わせました。

ここで想定外の事態が起こります。
現場写真の血痕の流れ方から、落下直後、被害者はまだ死んでおらず装置から身を起こしていたことが立証されました。つまり、コートニー・シスがメニンゲン氏にとどめを刺した真犯人だったのです。

ただ血痕が装置のベルトのところにも飛び散っていることから、ケージに身体が固定された状態で刺されたのでは無いかなと思わなくもないのですが…。
突き刺した後、ベルトに身を通してから凶器を抜いた、なら一応筋は通りますかね…。

さらに、プロフェッサー事件でシスを脅迫していたのはイーノックだけでは有りませんでした。
当時の記者だったメニンゲンも、手術刀購入を通してシスに資金提供させていました。
10年間の脅迫というのは、メニンゲン殺害の動機としては十分でした。

友人思いのバンジークス卿

晴れて無罪となったドビンボー博士ですが、「大した才能も無いのに、自分の理論を追求することで、自分より優秀な人を不幸にしていた。」と自虐的な発言をします。
それに対してのバンジークス卿の発言に、ベンジャミンから見た、「気のいい」バロックが全面に現れていました。

あのものが、あのような人生を歩み、その結果として、こうなったのはあくまで、あの者の巡り合わせ・・・貴公には、なんの関係もない。
あのものは先程、貴公を笑った。才能なき者と。
しかし・・・あの者は知らない。
貴公が自らの信じるものと命を削って向き合っていることを。
それを笑う資格など、誰にも無い!

大逆転裁判2 第3話 バンジークス卿の発言

こんなに一生懸命フォローしてくれるなんてバンジークス卿にとって、ドビンボー博士は本当に大切な友人なのだなと感じました。
でも、「気のいい」という部分は理解し始めたですが、「おっとりして」というところは全く想像がつきません…

プロフェッサー事件の犯人の顔

閉廷後、成歩堂さんとスサトさんはバンジークス卿から誰もいない大法廷に呼び出されます。
 
バンジークス卿は開口一番、
満足か?世間知らずの科学者を一人、救うことが出来て
と憎まれ口を叩いていますが、内心、好感度はめちゃくちゃ上がっていることが感じられます。
大逆転裁判1の頃からは比較にならないほど、距離が縮まったような感じです。

そこでついに、バンジークス卿の日本人嫌いのルーツを聞くことになります。
心から尊敬する人物がプロフェッサー事件の犯人だったことから、深い悲しみと不信感を持ったのだといいます。
とうとうと語ってくれるバンジークス卿。本当に変わったな…としみじみ聞き入りました。

そして「バンジークス卿が心から尊敬する人物」であり「プロフェッサー」でもある人物の素顔が明らかになります。
その顔は明らかに日本人の顔。スサトさんは素早くその顔に誰かの面影を感じたようです。さすが。

その顔を見たことで、「従者」の正体も明らかになります。
やっぱりかという感じですが、アソウギが記憶を取り戻し、仮面が外れ素顔があらわになりました
 
大逆転裁判1の絶望を胸に秘めていたプレイヤーにとっても嬉しい出来事。
非常に胸の熱くなるムービーでした。
しかし再会の喜びもつかの間、「積もる話はあるが、今は、その時ではない。」と言ってアソウギはその場を後にしてしまいました。
 
自分の「使命」を思い出し、こうしてはいられない、という感じ。
ここまで来ると、アソウギの言う「英国で何としても果たさねばならない使命」がどういうものなのか、プレイヤーとしても薄々感づいてきますね。

長くなってしまったので、第4話・第5話は別記事に分割したいと思います。
後編の投稿まで少し日数が掛かりそうです。投稿したらリンク貼ります&twitterでお知らせします。

2021/2/19追記
やっと書き終わりました・・・後編第4話・5話の振り返りです。前編の2倍くらいの長さになってます。ストーリー的に情報量がかなり多くなってるので、こんなに長くなってしまいました。自己満記事ですが、もしよろしければ御覧ください。

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この記事がなにかの参考になった!と思っていただけましたらこの上ない喜びです!

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れんじゃく

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