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考察系ゲーマーです。
複雑なストーリーのゲームをプレイしては考察・情報整理した記事を執筆しています。その他ゲーム紹介記事なども執筆しています。
FF15ストーリー理解の前提知識は前回記事で
こちらの記事はFF15考察第2弾 真の王の責務と旅の目的&アーデンの行動意図についての2本立ての考察です。
第1弾ではイオスの世界に散らばる創星記を基に、ストーリー理解のための前提知識を解説。
「そもそもFF15のストーリーよくわかんなかったよね」という方はまず第1弾からお読みいただくのがおすすめです。
「真の王」「選ばれし王」とは?レギス陛下とノクトは何が違うの?
ではさっそく本題に入りたいと思います。
私がFF15のストーリーで当初感じていたのは「レギス陛下は偉大な王だ。一方ノクトは甘ちゃんだ。」というところだけだったのですが、よくよく考えると実際にはノクトの方が歴史上は特別な存在なんですよね。

そもそもルシス王家とは、来る災厄に備えてクリスタルを護りながら、粛々と指輪に魂を継いでいく家系です。(詳しくは前回の考察記事にて解説。)
そして、時が満ちたとき選ばれし真の王が災厄を退ける…と六神は言っています。その「選ばれし真の王」がノクトなのですね。

いつ選ばれたのか?ははっきりしていません。歴代王(の精神体?)からレギスに対して「選ばれし真の王はノクトだ」と伝えられたのだそうです。

ただ、具体的にどんな感じで選ばれたのかはストーリーでは出てこないので、1周ストーリーを見る中ではノクトの「王としてのダメっぷり」が強調されすぎて「特別感」がいまいち伝わってこないんですよね…。笑
なお、コルによればルシス王となった者は王の墓所を巡って歴代王から力を授かります。
レギスも王となった当初、仲間を連れてレガリアで旅をしていたそうです。なのでFF15本編のような旅はノクトたちが特別にやっていることではなく、歴代のルシス王たちも同じくやっているみたいです。

じゃあ選ばれし王は一体どんな特別なことをするのか?
これはちょっと面白いポイントですが、真の王については、実は六神以外、誰も詳しいことを知らなかったと思います。ルナフレーナも、レギスも、旅の仲間たちも、そしてもちろん、ノクト自身も。何ならバハムート以外知らなかったのでは?とすら思います。

ノクトを送り出すレギスの心情としては、「真の王たるノクトが具体的にどんなことするのかわからないが、決して簡単な道では無いはずだ..。」という感じだったのではないでしょうか。
何せ2000年前の神話ベースでルシス王は継承されてきているので、
指輪に魂を継ぐとかクリスタルを守れとかそういう実務的なところだけがこの時代まで語り継がれ、
「真の王は具体的に何をするのか?何をすべきなのか?」については歴史の中で伝承されなくなってしまったのかなと思っています。
ノクト達4人の旅の目的は結局何だったのか?
さて、ここでノクトら4人の旅の目的について言及したいと思います。
展開とともに目的が慌ただしく変化していたことには皆さんお気づきでしたでしょうか?

正直、メインストーリー以外がいい意味で充実し過ぎていて「何のために旅しているのか?」という意識がかなーり薄いんですよね…笑
最初は「ルナフレーナとノクトの結婚式を行うためにオルティシエへ移動する」でした。
ノクトのむっつり…もとい照れてる感じが沢山見られて楽しい場面ですよね。
そして王都陥落を機に、旅の目的が「ノクトが墓所を巡って王の力を得る」「クリスタルを帝国から取り返す」に変わります。
そして墓所を巡っているうちに、六神の使いであるゲンティアナが現れて「真の王の責務を果たす」ようにけしかけてきます。

ここまで、ストーリーで明確な問題意識が持てないのがマイナス評価に繋がってしまったのかなと思います。。
クリスタルは奪われちゃったけどそれがどれくらい世界にとってヤバいのかよく分からないので、「とりあえず取り返す」みたいな雰囲気でしたし。真の王の責務を果たすのも「言われたから何となくやる」という感じですし。
旅の目的がブレてきているので、このあたりでストーリー迷子な感じになってしまった人も多いのではないでしょうか。
さて、「真の王の責務を果たす」に関してですが、先程真の王が具体的にいつ何をするのかは誰も何も分かっていなかった、と言及しました。
ファンタジー展開だと、こういうのは脳内に直接天啓が降りてきそうな感じですが、FF15ではそういったことはありません。
ゲンティアナが天啓チックなことをしてくれましたが、これは直接的な指示ではなく「六神の啓示を受けなさい」というものでした。
つまり、「選ばれし王が何をすべきかは六神から聞いてね、神凪が話を付けてくれてるよ」ということですね。それが「神凪の誓約(うけい)」と「啓示」ですね。

王は六神の言葉を直接は理解できない、という点は面白いと感じました。
よくある「こいつ…脳内に直接…!?」という感じではなくて、神凪という存在を通してしか何をすべきか教えてもらえないのが少し新鮮ですね。
そして旅を進めていくと、「クリスタルを帝国から取り返す」と「真の王の責務を果たす」 という2つの目的は1つにまとまります。
真の王の責務とは「歴代王の力とクリスタルの力を自らの命を代償に開放して、闇を払う」ということであり、これを果たすためにはクリスタルが必要だったからです。

実はこれが判明するのは、奪われたクリスタルの元へノクトがたどり着いた時です。
「クリスタルの重要性」がわからないままずっと旅を続けるので、道中は余計に「何のための旅??」状態になってしまうんじゃないかな…苦笑

ちなみにストーリー序盤では重要そうに感じられた「ノクトが墓所を巡って王の力を得る 」に関しては、最終的に単なるやりこみ要素的な感じになってしまっているのですよね。
FF15は色々な事情があったんだろうな~とは思うのですが、これは個人的には結構残念でしたねー。
ノクトはなぜ指輪をはめたがらなかった?
ノクトの「甘ったれ」という印象を決定づけたイベントといえばやはり「手に持ったままの光耀の指輪」じゃないでしょうか。

それに対し、グラディオは帝国行きの列車内でかなりの勢いで怒鳴ります。
しかしながら、結末を知った状態で改めてこのシーンを見ていると、よくもまあグラディオもこんなこと言えるよなと思いますよね。

「真の王はその命を捧げなければならない」と知っていたなら、グラディオは同じことを言えなかったんじゃないかと思いますね。ただこの一喝ももちろん、ノクトの成長には必要なものだったと思いますが。
いずれにせよ、ノクトが指輪に対して、なにか底しれぬ恐怖を感じていたのは間違いありません。
ムービー中ノクトが指輪を見つめているとき独特な効果音が鳴るのですが、私はこの音から「何か」が吸い込まれるような印象を持ちました。自分の気力、生命力、時間・・・いろんな解釈ができますね。
ノクトが指輪をはめたがらなかった理由・・・
色んな物を犠牲にしなければならないからなのか、年齢以上に年老いた父の姿と自分が重なって見えたのか、指輪は父の死を否応なしに自覚させられるからなのか・・・皆さんはどう感じましたか?
アーデンの数々の謎行動、意図は何だったのか?

本作のラスボスだった「アーデン・イズニア」。飄々としていて、ノクトたちの旅を助けるような動きもみせていた彼の振る舞いと、その意図について振り返ってみます。
…と言っても、上のキャラ図鑑が結論を言ってしまっていますが笑
というわけで早速結論ですが、アーデンの行動は全て「ルシス王家への復讐のため」なのですね。
ですが、せっかくなのでもう少し深堀りしてみます。
アーデンは2000年前、寄生虫由来である人のシガイ化について、寄生虫をその身にもらいうけることで人々を救っていたそうです。

エピソードアーデンにて、そのあたりは詳しく描写されていますが、アーデンの復讐の対象は六神とルシス王家のようです。単純にルシス王を倒すのではなく、クリスタルの力を得た真の王を倒すことで、ルシス王家への復讐を果たそうとしたのです。
結果としてルシス王家が114代までになる間、アーデンは待つことになりました。
そして、長く待ち望んでいた瞬間がやってきました。きっかけはおそらく「ルナフレーナの誕生」です。彼女は六神の使いが祝福に来るほどの逸材でした。


個人的には、ルナフレーナという神凪としての逸材が誕生したからこそ、クリスタルは王を選んだのではないかと考えています。
王はさておいて、神凪がすごい良いから今行っちゃおう!みたいな。
程なくして、クリスタルによってノクトが選ばれます。
そこからアーデンは帝国に取り入って影響力を高め、シガイ研究を進めて帝国の武力を高めつつ六神への復讐を行ったり、イドラにクリスタルの魅力を伝え、ルシスからクリスタルを奪うように洗脳?したりしていました。
帝国を復讐のための道具として良いように扱っていたわけですね。
当初不可解に思えたアーデンのこれらの行動も、復讐心から来ていると考えるとなんとなく納得できますね。
そしてノクトが王になりえる年頃に成長した頃に『ノクトは殺さずにレギスは殺す(ノクトをルシス王にする)』というシチュエーションをアーデンは意図的に作り出そうとしたと思われます。
具体的には、帝国とルシスとの間に和平条約を結ばせ、調印式で襲撃を行う。また、条約の一つとしてノクトとルナフレーナの結婚を記載することで、調印式でノクトが襲撃に巻き込まれない理由を作るということです。

その後は旅の途中、アーデンが彼らを六神の元へ導く手助けをする場面が多々ありますが、全ては「ノクトを真の王にさせて復讐するため」だったというわけです。
2022/10/17追記
KINGSGLAIVEでは、帝国軍は調印式後の戦いの中で不自然なほどノクトに言及しません。これは調印式時点でそもそもノクトを殺すつもりがないことの表れと言え、上記の考察とも矛盾しません。やはりこのときの狙いはあくまでクリスタルと指輪を奪うこと、そしてレギスの殺害、ノクトを王位に就かせることでしょう。
一方で悲しいかな、レギスは「ノクトを巻き込むわけにはいかない」「帝国の目をノクトから逸らすため、調印式で迎え撃つ」という趣旨の発言をしています。
レギスの決断は本当にあれで良かったのか?帝国に完全に踊らされていただけなのでは?など思うところは色々あります。
しかし仮にレギスは自分の行動が帝国の狙い通りだと分かっていたとしても、歴代王からノクトが真の王だと告げられた時点で、何をすべきかが決まっていたと思います。

帝国を迎え撃つという決断をするにあたっては、歴代王からのプレッシャーも感じていたと思います。息子と最後の会話をしたくても出来ない、そんな微妙な心の揺れ動きを円盤特典のボイスドラマでは一瞬だけにじませているように感じました。
KINGSGLAIVEのレギスは「真の王の父」として、国のため、ひいては星の未来のため、その時にやれる最善を尽くした..
この映像作品はFF15の前日譚として、そういうことを伝えたかったのかなと今改めて思います。
ご参考までに、特典のボイスドラマがYoutubeで公開されてしまっています。
現状、通常ルートで新品で入手できない以上、ここで共有しても良いかなと思いますのでご紹介しておきます。
帝国のテネブラエ襲撃
ちなみに本編の12年前、ルナフレーナの故郷テネブラエに帝国が襲撃を仕掛けています。KINGSGLAIVEの冒頭でもその映像が流れておりました。
このとき、テネブラエではレギスとノクトが怪我の療養中でした。ただ、帝国の狙いははっきりしていません。

KINGSGLAIVEの冒頭を見る限り、ルナフレーナとレイヴスは「この襲撃は王と王子を狙ったものだ」と考えているようでした。
ただ、ノクトは幼く父親の庇護がまだ必要な年齢です。真の王として目覚めるにはまだまだかかりそうですから、このときのアーデンは本気でレギスを殺害しようとしていたわけではないように思われます。
アーデンは最終的に神凪一族も根絶やしにしているので、この襲撃はその第一段階というところでしょうか。実際このとき、ルナフレーナの母親であるシルヴァは殺害されています。

クリスタル、六神に関わる存在は根絶したいという意志を感じますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。次の考察記事は↓
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